2025/04/18 12:40


粉末洗剤 vs 液体洗剤 ~ニオイ博士がこっそり教えるホントの話~


こんにちは!ニオイ博士の伊藤です。

先日のマルシェ出店で、ちょっと嬉しい出会いがありました。
ふらっと立ち寄ってくださった女性のお客様。なんと、東京と大阪を行き来している方で、大阪の住まいが私の以前の住まいのすぐご近所だったんです!思わず「あの辺り、ショッピングモールもホームセンターもあって便利でしたよね〜」なんて、久しぶりに大阪話に花が咲きました。

こうして、住んでいた場所の話をしているうちに、ふとその方がこうおっしゃったんです。

粉末洗剤から液体洗剤に変えてから、なんだか洗濯の仕上がりがイマイチで…

あら、これはとても良いテーマだなと思いました。
実は、このお悩み、マルシェでも、お客様から何度か耳にしていたんです。


洗濯洗剤は今、液体タイプが主流。でも…


今、ドラッグストアやスーパーの洗剤コーナーを覗いてみると、ずらりと並ぶのは液体洗剤。溶け残りの心配が少なく、計量もしやすい。さらに最近は、抗菌・消臭・香り長持ち・柔軟剤入りなど、多機能をアピールする商品が次々に登場しています。

私がかつて洗剤の開発現場にいた頃も、まさに液体洗剤の開発競争がヒートアップしていました。
正直に言ってしまうと…「他社が出してるから、うちも作らないと!」みたいな雰囲気も少なからずありました(笑)。開発の裏側って、意外とそういうものなんです。

もちろん、液体洗剤の便利さは素晴らしい。でも――
実は今でも、私の中では**「粉末洗剤にはどうしても敵わない部分がある」**と感じています。


粉末洗剤が液体洗剤より優れているポイントとは?


さて、ここで少しだけ科学の話をしましょう。
でもご安心ください。やさしく、わかりやすくお話ししますね。


汚れの正体


私たちが普段落としたい衣類の汚れ。その多くは**「酸性の汚れ」**です。
汗、皮脂、食べこぼし、皮膚から出るたんぱく質など…。

では、酸性の汚れに強いのは何か?
そう、**「アルカリ性」**なんです。アルカリ性の力を使うことで、酸性の汚れを浮かせて落とすことができるんですね。


アルカリ性の強さ=洗浄力の高さ


ここで、粉末洗剤と液体洗剤の違いが出てきます。

粉末洗剤は、そもそも「粉」なので、強いアルカリ性の成分(炭酸塩やケイ酸塩など)をたっぷり配合できます。だから、酸性の汚れをしっかり落としてくれるのです。

一方の液体洗剤は…
水にすべてを溶かして作るため、強すぎるアルカリを入れるのが難しいんです。
もし無理に強いアルカリを入れると、液体の安定性が悪くなったり、ボトルの中で成分が分離してしまったりするんですね。だから液体洗剤は、どうしても中性〜弱アルカリ性に留まるものが多くなります。洗剤の使用量も少ないですしね…。

つまり──
💡 「アルカリ性のパワー」という点では、粉末洗剤に軍配が上がるのです

この差が、先ほどの女性のお悩みにもつながっているのかもしれません。


ニオイの原因菌とも関係アリ!


実は、私が過酢酸などの除菌・消臭剤を研究している中で、改めて気付くのは**「ニオイの原因は汚れだけじゃなく菌の繁殖」**ということ。

汗や皮脂の汚れがしっかり落としきれず、衣類の繊維に残ってしまうと、そこに雑菌が繁殖して嫌なニオイを発生させます。いわゆる「生乾き臭」もこのパターンですね。

アルカリの強い粉末洗剤は、そもそも汚れをしっかり分解・除去できるため、菌の繁殖源も減らせるわけです。
だから、ニオイ予防の面でも実は優秀なんですね。

液体洗剤が「除菌プラス」「抗菌成分配合」などの機能をアピールしているのも、この部分をカバーしようとしているからだと私は考えています。


粉末洗剤の“溶け残り問題”もコツで解決!


さて、ここまで読むと「じゃあ粉末洗剤に戻そうかしら?」と思う方もいらっしゃるでしょう。
でも、粉末洗剤には**「溶け残り」**という不安もありますよね。

実はこれ、使い方のコツ次第でグッと減らせるんです!


ポイントは【水と触れさせること】


✖:衣類に直接洗剤をかけてはダメ!


衣類に直接かけてしまうと、水に届きづらい部分に洗剤が入ってしまう場合があるため、溶け残りの原因になる可能性が高くなります。



◎:水を張った状態に洗剤を加え、2~3回まわす


一番理想的なのが、衣類が無い状態で洗濯機に水を張り、洗剤を投入します。
洗剤投入後、2~3回まわせば十分です。



〇:衣類を避け、洗濯機の底に洗剤を投入


衣類を出すのも面倒な場合は、洗剤を投入する際、衣類を脇に避け、洗濯機の底にパラパラとかけましょう。



洗濯機に洗剤投入口がある場合は、そちらで十分ですし、粉末洗剤をうまく活用して日々の洗たくに役立ててくださいね!!


研究者のひとりごと


液体洗剤の開発に関わっていた者として言わせてもらうと、実は液体の方が開発難易度はずっと高いんです💦。成分の安定性や溶解性、安全性…。クリアすべき課題が山ほどあります。

でも、だからこそ今後、きっとどこかのメーカーさんが「粉末並みに汚れ落ちのいい液体洗剤」を生み出してくれると、私はひそかに期待しています。技術の進歩は本当に面白いですからね!


今日のまとめ

✅ 粉末洗剤は「アルカリ性の強さ」で液体洗剤より汚れ落ちが有利
✅ ニオイの原因菌の繁殖も予防しやすい
✅ 溶け残りは「水と触れさせる工夫」でかなり防げる
✅ 液体洗剤の進化も今後に期待!

これからの洗濯、少し見直してみませんか?
皆さんの毎日の洗濯が、もっと気持ちよく、もっと自信を持てるものになりますように!

またマルシェでお会いしたら、ぜひ気軽にニオイ博士に話しかけてくださいね☆



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