2025/05/19 13:52

魚のニオイが白Tに!? 主婦の味方「科学のチカラ」でスッキリ解決!
こんにちは!ニオイ博士の伊藤です。
普段はニオイや汚れの研究に勤しむ一方で、趣味は筋トレ。ほぼ毎日ジムに通い、朝ごはんには必ずイワシの缶詰を食べるという、ちょっとクセ強めな日常を送っています(笑)
そんな健康志向の私にも、ある日事件が起きました…。
白Tにイワシの缶詰をぶちまけた!?
そうなんです。朝、うっかり手が滑ってしまい、食べかけのイワシの缶詰がドバッと白Tシャツに…!
「やってしまったーー!!」
と叫びつつ、すぐさま応急処置。
ティッシュで押さえて油を吸い取り、台所用の中性洗剤をトントンしてから、洗濯機へダッシュ投入!
一見、キレイになったように見えて安心していたのですが…。
数日後、ふとTシャツを着たときに鼻をくすぐる魚のニオイ。
「ん?なんか臭う…?」
目を凝らしてみると、うっすらとシミが残っていて、その部分からあの独特の魚臭がしていたのです。
洗っても取れない魚臭の正体は?
実はこの魚のニオイ、ただの食べこぼしの臭いじゃないんです。
科学的には「トリメチルアミン」という物質が原因。
トリメチルアミンは、海水魚が体の中に持っている「トリメチルアミンオキシド」が、鮮度が落ちて分解されることで発生します。
この物質、実は悪臭防止法で定められた「特定悪臭物質」のひとつ。少しの量でも人間の鼻はしっかりキャッチしてしまう、なかなかのくせ者です。
そして、このトリメチルアミンにはもう一つ厄介な性質があります。それは――
普通の洗剤では落ちづらい!?
ドラッグストアなどで手に入る多くの洗剤は「中性」または「アルカリ性」。
ところがこのトリメチルアミン自身も「アルカリ性」なんです。
アルカリ性のニオイを、同じくアルカリ性の洗剤で落とすのは実は苦手な組み合わせ…。
だから、普通に洗濯しても魚臭がしぶとく残ってしまうんですね。
ではどうするか?
ここからが「ニオイ博士」の本領発揮です!
科学で落とす!ニオイ対策の2ステップ
ステップ① クレンジングオイルで油ごと落とす
魚のニオイは油に溶けやすい性質もあります。
つまり、まずは油ごと落としてあげることが重要!
そこで登場するのが「クレンジングオイル」。
お化粧を落とす時に使う、あれです。実は油汚れにもめちゃくちゃ優秀!
やり方は簡単:
① シミのある部分をラップの上に置く

② クレンジングオイルをたらす

③ ブラシなどでやさしく叩く(トントン)

④ 5分ほど放置

⑤ 水でしっかり洗い流す

この工程で、次のステップの効果を高めます。
ステップ② クエン酸+中性洗剤で中和&除去!
次に活躍するのが「酸性」のアイテム、クエン酸です。
アルカリ性のニオイは酸性で中和して落とすのが鉄則。
さらに、クレンジングオイルで油が落ちたあとの繊維は、洗剤成分が届きやすくなっています。

必要なもの:
・クエン酸液(水100ccにクエン酸小さじ1を溶かしたもの)
※お酢でも代用OK!
・台所用中性洗剤
やり方はこちら:
① シミ部分に台所用中性洗剤をたらす

② クエン酸液を重ねてたらす

③ ブラシでやさしくトントン

④ 水で洗い流す

⑤ 落ち具合を見て、必要ならもう一度
※注意:クレンジングオイルだけで終わらせると、逆に“オイル染み”が残ることも。
中性洗剤での仕上げを忘れずに!
実際に試してみた結果…
魚臭が気になっていた白Tシャツ、
この「クレンジングオイル+クエン酸」のダブル洗浄で、ニオイもシミも見事に消えました!
魚のニオイって、食べ物の中では特に「落ちづらい」「長く残る」部類です。
でも、仕組みを知って、正しい対処をすれば怖くありません♪
今日のまとめ
✅ 魚臭の正体は「トリメチルアミン」というアルカリ性の悪臭物質
✅ 油と一緒に染み込むので、まずは「クレンジングオイル」で油ごと落とす
✅ アルカリ性のニオイには酸性(クエン酸やお酢)で中和が効果的
✅ クエン酸+中性洗剤でしっかり洗えば、ニオイもシミもスッキリ!
忙しい毎日の中で、「また洗濯…」「今度はニオイまで!?」と心が折れそうになることもありますよね。
でも大丈夫。科学の力とちょっとした工夫で、イヤなニオイはきっと消せます。
これからも、日常の「困った!」を科学の目でスッキリ解決していきますね♪
【参考資料】
1. 宮崎 泰幸, 河邉 真也, 臼井 将勝(2020). 魚介類のにおいとオフフレーバー. におい・かおり環境学会誌, vol.51, no.3, pp.194-200.
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