2024/10/17 13:55



前回、漂白剤には”酸化型”と”還元型”の2つのタイプがあることをお話ししました。


今回は、酸化型の中でも身近な「塩素系漂白剤」のお話をしてみたいと思います。


成分に「塩素」「クロロ」を含む漂白剤のほとんどは塩素系


塩素系漂白剤のパッケージにある成分表を見ると、

次亜塩素酸ナトリウム、トリクロロイソシアヌル酸など

「塩素」「クロロ」という言葉が書いてあるのを見たことあると思います。

これらの成分が”酸化型”の塩素系漂白剤の主成分になります。


塩素系漂白剤は最強の漂白剤

過酢酸を推す立場なのに、こんなことを言うのも変なのですが、

塩素系漂白剤は現時点で最強の漂白剤だと思います。

以下の特長から考えても納得する考えだと思います。

・価格が安く、どこでも買える
・除菌力や漂白力が高い

しかし、最強と言えど、課題はあります。


塩素系漂白剤は何でもかんでも酸化させてしまう


塩素系漂白剤を使用して、

衣類が破れやすくなったり、色落ちさせてしまった経験はありませんか?

例えば、綿に対しては以下のような反応が起こり、綿を分解します。

衣類の染料なども反応経路はそれぞれですが、酸化させて色落ちさせてしまいます。

また、ヨゴレがあると、それも酸化させてしまい、急激に効力を落としてしまいます。


塩素系漂白剤は大変優秀なのですが、何でもかんでも酸化させてしまうため、

そのメリットとデメリットを理解した上で使用すると、より生活に役立てると思います。


今回は塩素系漂白剤のメリット・デメリットについてお話しさせていただきました。

次回は「酸素系漂白剤」のお話をしたいと思います。


【参考文献】
1) 阿部積、風間守、工藤雅孝(2012). 衣類などに付着した塩素系漂白剤の挙動. 法科学技術, vol.17, no.2, pp.75-81.

衣類の気になる生乾き臭・汗臭・体臭、白物の黄ばみに
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